前回記述した、手計算しにくい方程式をソフトウェアで解く方法に、「数値計算プログラミング」を用いる、というもう一つの手段がある(そもそもコンピュータソフトウェアは、全てある言語でコーディングされているワケだけど)。
ここまでプログラミングしないで、コマンド一発で結果を出せるツールを紹介してきたのには、それなりの理由がある。産業界のエンジニアは、より高度な新製品をいち早く世に送り出す使命を担っている。出来るだけ早く計算結果が欲しいのである。あわよくば、言語でプログラミングするより、アプリケーション独自のコマンドで良いから、若干の精度は無視してでも早く結果を見れれば先に進められる。プログラミングする時間が惜しい。
これが理由である。しかしながら長い事この業界にいると、複数のアプリケーションのコマンドを使っても計算できないケースにぶち当たる。こんな時は、数学・プログラミング・数値計算などの教科書と睨めっこしながら、自前でコーディングする他ない。こんな時に味方になってくれた本を紹介する(古くて申し訳ないね)。
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数値計算のために初めて購入した本である。計算例が具体的で解りやすい。
この本は更に深く突っ込みたい方向け。
熱力学の方程式の数値計算で悩んでいた時に、本屋で偶然手にした。Newton-Raphson 法を真面目に取り組む様になった記念すべき本だ。BASIC(今は見ないね)のコードも記載されていて、手元にあるTrueBASICで良く走らせていた頃が懐かしい。
数学全般を扱うMATLABによる科学技術計算の本。和訳本なので、若干くどい所はあるが、数値計算全般が網羅されている。MATLABコードはフリーのOctaveでも走るのかは確認していない。
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学生や研究者の方でも、「今は、厳密な結果までは必要としないけど、問題のアウトラインを掴んでおきたい」なら、コマンド処理も有用な手法と考えられるのではないだろうか。
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