振動工学にトライ(固体連続体)

4 過度応答の解説 Mapleによる解説の後半を掲載する。式番号が前のものもあるので、適宜前回の解説を参照されたい。ここで肝心な事は、数学的には、固有関数Yn(x)が直交性を持つ事を利用して積分定数C1nとC2nが求められる事だ。またMapleにおいて、離散計算…

振動工学にトライ(固体連続体)

3 FreeCADによるCAE結果 片持ち梁の曲げ振動の計算例として、FreeCADに搭載されているFEMツールで実行したものを紹介する。 前回、「次回は初期条件を利用する過度応答を解説する」としていたが、数式で目が疲れるのでMapleの解説は後回しにした。 FreeCADは…

振動工学にトライ(固体連続体)

1 はじめに 今回から連続体の振動の問題を取り上げ、複数のアプリケーションで評価してみたい。 これまで通り、出来る限りシンプルに進めたいので3Dを目指したいが、計算量の関係で2D(x,t)を採用せざるを得ない箇所が出てくる可能性が高い。 2 解説 これま…

流体力学にトライ(円柱流れ)

層流のなかでも、円管を流れるハーゲンポアズイユ流れの次に、流れに逆らうようにおいた物体に働く影響、今回は円柱に働くケースだ。 3 FlexPDEによるFEM解(数値計算)を11月17日に示しているので、計算に用いたコードについて補足する。まず説明する前にア…

流体力学にトライ(円柱流れ)

今回から円柱流れを考えてみる。 これまでのパターンではMapleで作成した解説を先に公表していたが、今回は他アプリケーションの結果をベンチマークとして、FlexPDEのFEM結果を比較してみたい。 1 ベンチマークとして利用したアプリケーション FeatflowのHP…

流体力学にトライ(ハーゲン・ポアズイユ流れ)

4 FlexPDEによるFEM計算結果 (1)計算モデル 円柱座標でかつ軸対象流れ。 内径d=50mm、長さL=0.8mの直円管に、密度ρ=900kg/m3、粘度μ=0.02Pa s、の油を体積流量Q=12 litter/min流し込む。 (2)結果 ・モデルのグリッド(自動グリッドでノード24、セル26).…

流体力学にトライ(ハーゲン・ポアズイユ流れ)

3 FEM計算結果 FEMシミュレーション結果はFlexPDEで示すが、計算に用いる構成式を少し補足しておく。 (1)ナビエ・ストークス方程式(以下NSEQ) (2)圧力の方程式 (1)NSEQ この方程式の導出は手もとの教科書を参照してほしい。質量保存則(オイラーの連…

流体力学にトライ(ハーゲン・ポアズイユ流れ)

1 はじめに 今回から流体力学の問題を取り上げ、複数のアプリケーションで評価してみたい。 実学に近い形を考えるので、以下は扱わない。 ・理想流体、非粘性(粘性から抗力が得られる) ・ポテンシャル流れ、流れ関数、複素関数論、等角写像 ・非回転流れ(…

非円形軸のねじり(材力2)

長方形軸 材料力学のパターン2として長方形断面軸のねじりを考えてきた。手元にある本で詳しく書かれているのがテキストDDだが、式のみを扱って詳細は前回まで端折ったままだった。このDDは、単位長さ当たりのねじり角θ(rad/m)が未知数になっている。ねじり…

非円形軸のねじり(材力2)

長方形軸 2、数値計算例(FlexPDEによるFEM) 今回は有限要素法ツールFlexPDEを用いた数値計算結果である。 (1)モデル 幅aと高さbが共に10cmの正方形軸で、長さLz=1.0mの鉄鋼製。この軸のLzの位置を反時計回りに捻る。片側(Lz=0)を固定し、単位長さ当た…

非円形軸のねじり(材力2)

長方形軸 材料力学のパターン2として軸のねじりを考えた。円形軸は基本的に教科書に記載されているので、あえて長方形を選んだ。中々深く突っ込んだ教科書は少ないようだ。 解説は例の通りMapleで仕上げた。目次的にザッと眺めると、 AA(JSMEテキストシリー…

はりの応力(材力1)

片持ちはり(集中荷重-応力) たわみだけでは寂しいので、応力を計算例として追加する。 1、先ずはMapleによる理論解の計算。肩持ちばりの形状や係数等は前回のジャーナルの1〜5までを参考にして欲しい。今回は6以降記載する。 ----------------------------…

はりのたわみ(材力1)

片持ちはり(集中荷重) 計算例 (2)FlexPDE(FEM解) 今回は有限要素法ツールFlexPDEを用いた数値計算結果である。 たわみの値をプロットしたものとグリッドを先に見てもらおう。コードの説明は後回しとする。 ------------------------------------------…

はりのたわみ(材力1)

片持ちはり(集中荷重) ここら辺から、若干応用に入っていきたい。 一発目は材料力学、「はりのたわみ」にチャレンジする。先ずはMapleの解説を載せよう。今まで通り、原理を丁寧に説明していないので、手近にある参考書を適宜参照して頂きたい。このMaple…

連立微分方程式にトライ(定性的な側面)

連立微分方程式 連立計算を殆ど説明してなかったので、ODEに絞って、かつ線形同次に限定して説明を試みようと思う。その前に少し前置きを。 系という日本語があるが、連立方程式(system of equation)を和訳して方程式系と誤訳されてしまうケースが偶に見受…

偏微分方程式にトライ(ラプラス方程式ー球座標)

C3 ラプラス方程式(三次元、球座標) PDEの最後は、下図のような球座標で、ラプラス方程式を求めてみよう。 基本のラプラス方程式は式(1)、デカルト座標では式(2)で表される「u(x,y,z)」。 球座標では、デカルト座標との次の関係 、、......(3) を利用…

偏微分方程式にトライ(波動方程式ー極座標)

計算例 (2)Mathematica(級数解) 次はWolfram CloudのMathematicaだ。Mapleではpdsolveコマンドだけで最終解に辿り着けなかった事に比較すると、今回のMathematicaの計算結果は優秀である。DSolveコマンドだけで解析解が出力されている。若干、補足してお…

偏微分方程式にトライ(波動方程式ー極座標)

A2 波動方程式(二次元) A1では一次元の例として弦の振動を扱ったが、今回は二次元ではあるが、極座標を用いて、円形膜の振動(太鼓)を考える。 デカルト座標(直交座標の事)では式(1)で表される。 円形膜の振舞を考えるので、これを極座標に修正する。…

偏微分方程式にトライ(ラプラス方程式2D)

C2 ラプラス方程式 (二次元) 楕円型の方程式で有名なのがラプラス方程式(またはポアッソン方程式)だ。時間依存項がないので、定常状態に落ち着いた現象の解析に多用される。技術的な現場では、時間依存を無視出来る場合など、結構応用範囲は広い。流体問…

偏微分方程式にトライ(熱伝導方程式1D)

計算例 (4)Mapleによる数値解析結果(差分法)が出来たので、アップしよう。オプションにnumericを用いて数値解析すると、解析解では使えなかったpiecewise関数が使えた(Mathematicaと同様)ので大分スッキリした。 ------------------------------------…

偏微分方程式にトライ(熱伝導方程式1D)

B1 熱伝導方程式(一次元) 長い金属棒(針金)を伝わる熱伝導を考える(拡散現象も同じ系統である)。長さについては、無限長や半無限長は工学的に重要では無い(数学的にはフーリエ変換を用いるので興味がないわけではない)ので除外し、物理的に長さを指…

偏微分方程式にトライ(波動方程式1D)

A1 波動方程式(一次元)パート2 パート1ではソフトウェアのコマンドや簡単なコードで解が得られるものを紹介した。パート2では、なぜそのような解が得られるのか?数学的に教育的に追ってみた。ここまでくるとLive math makerでは力不足なので、Mapleで仕上…

偏微分方程式にトライ(波動方程式1D)

偏微分方程式(以下PDE) 独立変数が複数になるので、ODEに比べ複雑さは桁違いだ。それでも適用アプリケーションが存在するので、できるだけ紹介していきたい。 方程式には1階、2階という階数があるが、自然界の法則を表現するPDEには2階が非常に多い。何故…

常微分方程式にトライ(差分法)

BB非解析解 1. 数値解析解 AAでは解が陽的に数式で得られるケースを挙げたが、自然界の振舞を表すODEはそれだけではない。非線形現象のためむしろ数式で表せない方が圧倒的に多い。そんな時は数値解析手法に頼る事になる。つまりAAで頑張っても解けない場合…

常微分方程式にトライ(2階線形ラプラス変換)

AA解析解 3. 線形ODE(ラプラス変換) 2階定数係数ODEを、積分変換法の一つであるラプラス変換(17式)を用いて解こう。 ここで、f(t)は0 ≦ t < ∞で定義された連続関数、tはC級(実数および複素数)である。 ラプラス変換は積分変換を導入することによって、…

常微分方程式にトライ(2階線形)

AA解析解 2. 線形ODE のうち、応用例の多い2階定数係数ODEを考える。式(4)を2階に、またその係数を定数に置き換えると、 ここでa、bは定数である。 (i)初めに次のような2階定数係数同次方程式から始める(右辺=0)。 式(5)の基本解が三角関数や指数関…

微分方程式にトライ

微分方程式は大きく2つ、独立変数が1個の常微分方程式と、独立変数2個以上の偏微分方程式に分けられる。読み方を簡単に、常微分方程式をODE、偏微分方程式をPDEと表記する。以降この表記で進める。 自然界の現象を微分方程式で表現しようとすると、多くがPD…

線形代数応用分野と専門ソフトウェア

今や、線形代数の応用分野は理系だけではなく、おそらくコンピュータの使用される分野全てと考えていいだろう。メイン分野は以下だ。 ・構造解析 ・流体解析 ・制御系 ・暗号理論 教育機関で特に数学系以外なら、ベクトル、行列、行列式、連立一次方程式、固…

ChatGPTに方程式を解かせてみよう

世間をChatGPT(生成AI)なる技術が盛んに賑わせている。このワードをメディアで聞かない日は無いくらいだ。本ブログでもこのChatGPTを理系ツールの一つと考えて、少し触ってみよう。インストール方法は巷に溢れている様だから、そちらを参考にしてね。 Chat…

データのカーブフィット(パート3)

今回はデータのカーブフィットを実施した実例の後半を紹介する。「求められた回帰係数の桁数を減らしたい」、「計算効率を少しでも上げたい」という要求から発展したKaleidaGraphの応用編と言えよう。 ----------------------------------------------------…